2011年06月28日

陸前高田 再び

池田未央です。

先週の6月21日〜26日まで陸前高田へ行ってきました。
今回でボランティア活動は2度目。6名で行ってきました。前回も行った4名に加えて新たに二人。一人は初めての被災地ボランティア。もう一人は石巻に2カ月ほどいたヴェテラン?

帰ってきて2日間、何だか胸の辺りが苦しく感じていた。
市の中心部は前回よりも大分片付いた、と感じた。片付いた、と言っても仕分けされた瓦礫の山をどこかへ移動してさら地にした面積が増えた、ということ。それでも中心部を少し離れると、先月とあまり変らない様な景色が広がる。
陸前高田 再び陸前高田 再び
仮設住宅も増えて、避難所から仮設に少しづつ移動が始まっているようだ。
津波で何もかも流されて、家は基礎だけが残っている家庭の畑の瓦礫撤去に行った。
政府からの家に対する援助は150万だそうだ。150万で今時家が建てられるだろうか?仕事のめども無いのに、、、、、
赤十字に集った多額の募金はどうなるんだろう???
先の見えない不安と絶望、片付かない瓦礫の山、、、、深い傷口。 薄れる世間の関心。

滞在先の住田町ボランティア基地は全国からのボランティアで賑わう。利用者も大分増えてきた。お風呂もできて、さらに快適になった。
みんなに「お父さん」と呼ばれている真っ黒に日焼けした定年後の男性。来てからすぐに避難所で靴を配る仕事をしたそう。一人で何足も持って行くおじいちゃんがいて、他の人にも配らなきゃいけないのに、、、と思っていたら、、、、おじいちゃんの家族は全員津波に流されてしまったそう。慰めの言葉も全く見つからなかった、、、とお父さん。家族を亡くされた方は生き残っていることに深い罪悪感を感じているそうです。このお父さんとは3日程一緒の現場で働きましたが、額に汗いっぱいかいてがんばってました。
昨日まで全く知らなかったもの同士が、一つの目的の為に、自分たちの利益の為ではなくもくもくと一緒になって働く。
陸前高田 再び陸前高田 再び
陸前高田 再び

写真は一日目に行った畑の瓦礫撤去前の写真と後の写真。このあと2日あけて4日目に同じ場所でつづきをやりました。

2日目の朝は地震があってけっこう揺れました。津波警報がでて、あとから解除されたのですが雨だったこともあり陸前高田のボラセンは休み。大船渡は開いてる、ということで始めて大船渡に行きました。ボランティアセンターも場所によって雰囲気が大分違いますね。
雨の日は個人宅での作業は無いということで行った現場がこちら。
陸前高田 再びこれは工場の壁をはがした断熱材をひたすら大きな袋に詰めて運ぶ作業。写真に匂いが付けられないのが残念!魚の腐ったような強烈な匂い、雨の中かっぱを着て蒸れるし、熱いしで汗だく。気が遠くなりそうでした、、、この作業はみんな午前中でギブアップ。かな〜り消耗しました。でもこれも誰かがやらなければいけないこと。
3日目も小雨で陸前高田は休み。再び大船渡へ。道の側溝の泥だし作業でした。雨のため午前中で終了。
午後は預かっていた荷物を消防団に届けた後、気仙沼の様子を見に行きました。帰り道で、前回行った家を通りかかったのでよってみました。家族で家の中を片付けていて、私達をみると、「あ、、信州の人たち!」といって喜んで出迎えてくれました。ネコもでできて私の膝の上でごろごろ喉を鳴らしてくつろいでいました。仮設が当たった、ということで前回よりも御元気そうで安心しました。
この夜は前回同様、住田町の方によるボランティア向けの炊き出しがありました。本当にありがたいです。
こんなに居心地の良いボランティア基地って他にはあまりないんじゃないかな?

そんなこんなで、、、、5泊6日のボラ旅も終わって安曇野に帰ってきました。
翌日インドの友人から電話。来月日本に来る予定なのですが、、、、よく言われるそうです。「何で日本になんか行くの?今外国人はみな日本からでてるのに。気でもの狂ったの?」彼女は日本の友人が好きだし、世話になってるし、etcいったら是非被災地に行く」というとまるでおかしいひとのように見られるときもあるそう。
あ、、、そうか。今の日本はある意味もう旅行に来る様な国ではない、、、、行きたくない国、危ない国とみられているんだな、、、と思うと寂しく感じると同時に、来てボランティアがしたい、という彼女の気持ちをとても嬉しく思いました。
自分には関係ない、とか他人事、誰かが何とかする、、、こういう意識が今の世界をつくってきたのだな、、、としみじみ思う。
そしてやっぱり、、、今の日本を、世界を良くして行くのは経済とかお金ではなくて、ひとの為に進んでなにかをする、という心、行動なのだと思う。もし世界中のみんながボランティアになって助け合い、分け合っていけたらどんなにすてきだろう。
そしたらあの瓦礫の山も早く片付くだろうに、と思ってしまう。
これは私達に与えられた試練。
これからもどうなって行くのか見守り、自分たちにできることをやっていきたい。


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Posted by 被災地支援ネット信州 at 20:56│Comments(0)ボランティア報告
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